ジャンル |
地唄・箏曲 手事物 |
---|---|
作曲者 | 編曲:松浦検校? |
調弦 |
三絃: 二上り ( 本調子 - 二上り :山田流) 箏: 平調子 ( 雲井調子 :山田流) |
唄 |
唄ひ囃せや大黒。一本目には池の松。 二本目には庭の松。三本目には下り松。 四本目には志賀の松。五本目には五葉の松。 六つ昔は高砂の、尾上の松や曽根の松。 七本目には姫小松。八本目には浜の松。 九つ小松を植ゑならべ。十で豊受の伊勢の松。 この松は有情の松にて、情け有馬の松が枝に、 口説けば靡く相生の松。 又いついつもの約束に、日を待つ、時待つ、 暮を待つ。連理の松も契りを込めて、 目出たいな若戎。 |
訳詞 |
うたい囃せや大黒舞。 一本目には池の松。 二本目には庭の松。 三本目には下がり松。 四本目には志賀の松。 五本目には五葉の松。 六つ昔は高砂の尾上松や曽根の松。 七番目には姫小松。 八本目には浜の松。 九つ小松を植えならべ。 十で豊受の伊勢の松。 この松は情のわかる松で、情のある有馬の松の枝に、口説けば靡く相生の松。 またいつもの約束に逢う日を待ち、逢う時を待ち、逢う暮をまつ。 男女仲睦まじい連理の松も、夫婦の契りを込めて、めでたい若戎であるよ。 |
補足 | 二上り手事物。祝儀曲。 門付芸能の『大黒舞』の数え歌の口調を模して、各地の名所の松を並べ立てた内容。 初世藤永検校作曲の同名曲と区別するために「新」を冠する。 作曲者不詳の二上り端唄物の『松尽し』に手事を補い、箏の手を付けたもの。 詞章は原曲とは多少辞句を改めてある。 |