ジャンル |
地唄・箏曲 明治新曲 |
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作曲者 | 楯山登 |
作詞 | 昭憲皇太后 |
調弦 | 箏:楽調子(新雁音調子とも言う) |
唄 |
一 金剛石も磨かずば、珠の光はそはざらん、 人もまなびてのちにこそ、まことの徳は現はるれ。 二 時計の針の絶へまなく、めぐるが如く時のまの、 ひかげ惜しみて励みなばいかなる業か成らざらん。 |
訳詞 |
1.金剛石といえども、素材のまま、磨かなければ光る珠玉にならないであろう。生まれついて優れた才能を持っている人も、学問や修養を積んだ後、初めてその真価が現れるものなのである。 2.時計の針は絶え間なく時を刻むが、そのときは再びかえって来ないのだから、僅かな時間でも無駄にせずに修行をすれば、どんな難しい学問や技芸でも、完遂できないことがあろうか。必ず彼岸に到達することが出来る。 |
補足 |
手事物形式の明治新曲。 昭憲皇太后が華族女学校(現:学習院女子部)に下賜した歌に奥好義が作曲した校歌が、唱歌として歌われるようになり、箏曲化したもの。唱歌の一番を歌詞としている。二番は別曲『水は器』。 前弾・前歌・手事(三段)・後歌。手事初段と三段、前弾と二段がそれぞれ同拍数で、段合わせ、段返しが可能。 |