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八幡
[ヤワタ]

ジャンル	地唄・箏曲 三味線組歌 中組
作曲者	柳川検校？
調弦	本調子
唄	[前弾] 一　月（つき）は八幡（やわた）の、まだ空（そら）に、もう往（い）の往（い）の、もう往（い）の往（い）の、 　　往（い）のとは、思（おも）へども、後（あと）に心（こころ）の、止（とど）まりて、後髪（うしろがみ）が、 　　引（ひ）かるる。 二　何程恋（なんぼこい）には、身（み）が細（ほそ）る、二重（ふたえ）の帯（おび）がソレ二重（ふたえ）の帯（おび）が、 　　ヤレ三重廻（みえまわ）る。 三　立（た）つるお茶（ちゃ）には、イヨ泡立（あわだ）たで、ン我（わ）が浮名（うきな）は、 　　イヨむらむらに立（た）つ、ンむらむらに、立（た）たば立て（たデ）てノウ、 　　誠（まこと）の心（こころ）、遂（と）げずば、ン所願（しよがん）ぢゃ。 四　あの山蔭（やまかげ）のナ、陰（かげ）を直（す）ぐに、来（く）るだに遅（おそ）いに、なよ真実（しんじつ）、 　　恨（うら）み言（ごと）、さし置（お）いて、先（ま）づ抱（だ）いて、お寝（ね）よも、なよ真実（しんじつ）。 五　思（おも）ふ門（かど）には、竹（たけ）を植（う）ゑて、ン雪（ゆき）の降（ふ）りたる、曙（あけぼの）を、 　　情（つれ）なき人（ひと）に、見（み）せばや、ン靡（なび）くサ笹（ささ）の葉（は）、ン靡（なび）くサ笹（ささ）の葉（は）。 六　人（ひと）の嫁御（よめご）とノ竹（たけ）に咲（さ）く花（はな）、よやと思（おも）へば、やいやい曲（きよく）も、 　　ない様（さま）ぢゃ、詮（せん）なイヨ詮（せん）な、いしゃもしゃ、もの竹何（たけなに）しょ、 　　添（そ）うて何（なに）しょ、ソレそしゃ何（なに）しょ、若衆踊（わかしゆおど）りを、 　　ノウサテ若衆踊（わかしゆおど）りを、一踊（ひとおど）り。

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