ジャンル |
地唄・箏曲 明治新曲 |
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作曲者 | 高野茂 |
作詞 | 高崎正風 |
調弦 | 箏:雲井調子 |
唄 |
大内山の山松に、若紫の藤の花、 かかりし春を數ふれば、 はたとせあまりいつもいつも、 常盤の影も濃やかに、 緑の色もうるはしく栄えましけり。 かくながら仰ぎまつらん万代も。 めぐる月日の限りなく、 いや栄えませもろともに、 |
訳詞 |
皇居の庭の山松のように、すがすがしくも雄々しい天皇陛下と、若紫の藤の花にも例えられる、うるわしい皇后陛下には、ご結婚せられてから二十五年になられます。その間、両陛下には常盤木のように変らぬ御愛情も濃やかに、松の緑のように生き生きとして、彌栄え遊されました。 このような両陛下を万代まで仰ぎたいものであります。めぐる月日は限りなく、このうえ、さらにお栄えになりますことを、国民が一緒になって祈りたいものであります。 |
補足 |
手事物形式の明治新曲 明治天皇銀婚式を祝して作曲された。 手事は二段からなり、各段同拍で段合わせが可能。のちに松坂春栄によって手事部の増補がなされた。 |