ジャンル |
地唄・箏曲 三味線組歌 裏組 |
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作曲者 | 柳川検校? |
調弦 | 本調子 |
唄 |
[前弾] 一 神の御前の、御注連縄、そよ吹く風にも、靡けば靡く。 二 辛き心を、打捨てて、物ぐねりや、ながめされそ、 素振悪るや、打解けよ、くずみても、詮なや。 三 山雀が、籠の中での、恨み言、籠はソレ小籠で、 ノウサテもんどりを、打たれぬ。 四 七里小浜のナ、砂の数ほど、思へども、 縁がソレ薄いやら、ノウサテ添ひもせず。 五 夫は錦木、取持ちて、閉いたる門を、叩けども、 内に答ふる、虫の音の、思ひ切ろやれ、恋の道、 きりはったりちゃう、エイきりはったりちゃう。 六 忍べども、ン思ふ君には、逢はずして、村雨が、 はらはらはらはら、はらはらはらほろと、降るほどに、 思切ろやれ、恋の道、きりはったりちゃう、 きりはったりちゃう。 七 とてもお捨ちゃるものゆゑに、去り難いとて、 参ろうか、浮き世の中の、讃歎に、サ言つる事、 夜毎言はれうよりも、なまなか一夜は、参るがイヨ、 いやいやいやなら、初めにいやとは、仰らで、今更、 何となろぞノ、思はざな来そ、増す花狂ひ、 せうずもの、わざくれ。 |