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中島
[ナカシマ]

ジャンル	地唄・箏曲 三味線組歌 奥組
作曲者	柳川検校？
調弦	本調子
唄	[前弾] 一　我（われ）は其方（そなた）に、言（い）ひたき事（こと）は、天山（あめやンま）あれど、人目繁（ひとめしげ）さに、 　　心（こころ）で暮（く）らす、神（かみ）や仏（ほとけ）の、告（つ）げもがな。 二　枝垂（しだ）れ小柳（こやなぎ）、いとしの振（ふり）やな、まして心（こころ）の、 　　中呆（うちぼ）け呆（ぼ）けて、情顔（なさけがお）なる、君様（きみさま）を、ア何（なに）が憎（にく）かろ、 　　さりとては。 三　賤（いや）しき我（われ）に、深（ふか）き情（なさけ）、夜々（よよ）の便宜（びんぎ）も、為（し）なし振（ふ）り、 　　何時（いつ）に忘（わす）りょ、憂（う）や辛（つら）や。 四　詮（せん）なき思（おも）ひに、身（み）は細（ほそ）る、斯（か）くあらば、契（ちぎ）るまいものを、 　　今更（いまさら）に、思（おも）へば身（み）こそ、数（かず）ならめ。 五　八幡林（やわたばやし）の、シ篠（しの）しのしの、柴栗（しばぐり）を、打（う）てど叩（たた）けど、 　　棹（さお）で刺（さ）せども、まだ落（お）ちん、ンやどのや、やれのや、 　　やどのや、あれ憂（う）き人（ひと）の、エ觸（さは）れがた、はたと落ちょに。 六　津（つ）の国（くに）の、中島（なかじま）を、イエイ中津川原（なかつがはら）を、堰（せ）きかねて、 　　土持（つちもち）は、え持（も）たえて、せき持（も）は、堰（せ）き来（く）る、畚（むこ）の畚（むこ）の、 　　その下（した）にこそ、千（ち）ン鳥足（どりあし）は踏（ふ）め、アえいやらさら、 　　つとんどと、えいやらさら、とんどと、さとえいとな、 　　えいさらえ。

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