ジャンル |
地唄・箏曲 手事物 |
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作曲者 | 松浦検校 箏手付け:八重崎検校 |
作詞 | 堂上方某 |
調弦 |
三絃:本調子 箏:半雲井調子-平調子-半雲井調子 |
唄 |
玉の台も恋ひ慕ふ涙川。わが身沈めて逢ふ瀬のあるなら、 恋にやんさすてばや、恋は仇なものな。 ひと村雨に立ち寄る宿の名残りは悲しきに、 ましてやこれは浅からぬ契あるに。 差さんせ盃を、飲まふささを。 |
訳詞 | 揚屋というところは、恋する者にとって、思う人に逢っても涙、揚屋に行かれなくても涙の場所である。 わが身を川に沈めれば逢う瀬が出来るものならば、いっそこの身を捨てようか。 恋とはいろいろなことを考えさせるいたずらものである。 にわか雨に軒先を借りたことから、一夜の契りを結び、翌朝の後朝の別れでも悲しいのに、ましてやお互いに深い関係にあるものだもの、今日の別れはいかにもわびしい。 私に盃を差してください。 二人で飲もうではありませんか。酒は飲むためのものですものを。 |
補足 |
京風手事物。追善曲。 手事のチラシが五十拍子と長いのが特徴。 |