ジャンル |
地唄・箏曲 三味線組歌 奥組 |
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作曲者 | 柳川検校? |
調弦 | 本調子 |
唄 |
[前弾] 一 浅黄染、濃くも染まらぬ、ものゆゑに、知らすなよ、 ただ、忍ぶと人に、知らすな。 二 伏見山辺の、賊が家の、山風霰よ、さらりさらさら、 はらはらほろと、降る夜に目が覚め、逢はぬ夜情なや、 物憂やな。 小塗傘に、黒駒、乱れ足とよ、早めて駒は、とろとろと、 とどろとどろと、打つ駒も、今朝の露、一度は落ちこそ、 せうずろめ。 三 世の中に、作らでや、塩打つものは、二葉が娘、蛤の塩。 四 何時もより、今朝打つ太鼓の、音の良さよ、上のお寺か、 安国寺かノ、さてはまた、加賀の大聖寺かノ、道場かノ、 せんぎれせんぎれ、づんでんどんと、打ちたる太鼓の、 音の良さよ。 五 イエイ其方が、見たさにイヨエ、山の端に、山の端に、 笠をナ、反らさい、ナヨサテ反らさいよノ、見て戻ろ、 逢うて戻ろ。 |