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笹の露
[ササノツユ]

ジャンル 地唄・箏曲
手事物
作曲者 菊岡検校 箏手付け:八重崎検校
作詞 島田両造
調弦 三絃:本調子 - 二上り - 高三下り
箏:半雲井調子 - 平調子 - 中空調子
一 酒は量りなしとのたまひし、聖人は上戸にやましましけん。
  三十六の失ありと諌め給ひし仏は、下戸にやおはすらん。
  何はともあれ八雲立つ、出雲の神は八しぼりの、
  酒に大蛇を平げ給ふ。これみな酒の徳なれや。

二 大石さけつる畏みも、みかどえいの進めなり。
  姫の尊の待ち酒を、ささよささとの言の葉を、
  伝へ伝へて今世の人も、きこしをせささ、きこしをせささ。

三 劉伯倫りゆうはくりん李太白りたいはく、酒を呑まねばただの人。

四 吉野龍田の花紅葉、酒がなければただのとこ。
  よいよい、よいの、よいやさ。
補足 京風手事物。別名「酒」
酒にまつわる様々な故事・伝説を引いて、酒の功徳をたたえたもの。
手事は前後二回あり、いずれも手事・中チラシ・本チラシの構成。 箏と三絃の掛け合いが70回近くあり、 しだいに酔いがまわって高潮していく様を描く。
かつての許し物。
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