ジャンル |
地唄・箏曲 三味線組歌 中組 |
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作曲者 | 柳川検校? |
調弦 | 本調子 |
唄 |
[前弾] 一 御簾の面影、物越しに、見そめ聞きそめ、浮か浮かと、 恋をして、痩するは人の、知らずして、夏痩せをするとン、 ヤレ推めさるる。 二 露に乱るる、糸薄、そよそよそよと、吹き来る風にも、 靡き候、現なや、正体なしや、とは思へども、 そもじと我は、万代までも、千代までも。 三 風にまかする、浮雲の、吹く方へ行く、目でしめば、 引くと思はで情なの君の、心根や。 四 被いだ水が、揺りこぼるるも、浮世の習、さても情なや、 正体なしや、うきゃうや、鳴らぬは割れた、尺八かノ。 五 竹がナ、竹がナ十七、八本欲しやナ、浮名ヤン、 洩らさでノナ、籠に組むも。 六 割れた尺八、手な掛けそ、とても鳴るまい、ものゆゑに、 割た尺八、手がござる。エイじじっとしむれば、 鳴るものを、取りて、吹いて見たれば、 イヨ節がちゃうどした、イヨれつろれつろ、 ソレつろれつろ、れがつれつろ。 |