ジャンル |
地唄・箏曲 箏組歌 奥許 |
---|---|
作曲者 | 八橋検校 |
調弦 | 平調子 |
唄 |
序 花の春立つ朝 日影曇らで匂やかに 人の心もおのづから 伸びらかなるぞ四方山 一 春は梅に鶯 つつじや藤に山吹 桜かざす宮人は 花に心移せり 二 夏は卯の花橘 あやめ蓮なでしこ 風吹けば涼しくて 水に心移せり 三 秋は紅葉鹿の音 千種の花に松虫 雁鳴きて夕暮の 月に心移せり 四 冬は時雨初霜 霰みずおれ凩 冴えし夜の曙 雪に心移せり |
訳詞 |
序.花の咲く春の初めの立春の朝には、日の光も曇らず、艶やかで美しく、四方の山を見ると人の心もひとりでにのどかになる 1.春は梅に鶯、つつじや藤に山吹、桜を冠に挿し飾る宮廷の人たちは、花に心を移した 2.風が吹くと涼しく、涼を求めて、人は水に憧れる 3.夕暮の月に、人は心を惹かれる 4.凍てついた冷たい夜の明け方の真白い雪に心が惹かれる |