ジャンル |
地唄・箏曲 手事物 |
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作曲者 | 峰崎勾当 替手:石川勾当 箏手付け:浦崎検校(京都) 米川琴翁・米川文子など(東京) |
作詞 | 長堀丁々 |
調弦 |
三絃:本調子 - 二上り 三絃替手:三下り - 二上り 箏:平調子 |
唄 |
昔より、言ひ慣はせし、東下りのまめ男。慕ふ旅路や、 松が枝の、富士の高根に白妙の、花の姿に吉原なまり、 君が身に添ふ牡丹に馴れて、おのが富貴を花とのみ、 やたけ心も憎からず、思ひ思ふ千代までも、 情けにかざすきぬぎぬの、糸竹の心みだれ髪。 うたふ恋路や露そふ春も、呉れ竹の、かざす扇にうつす曲、 花やかに乱れ乱るる妹背の道も、獅子の遊びて幾千代までも、 変らぬ色やめでたけれ。 |
補足 |
本調子手事物。獅子物。 在原業平の東下りを導入して、業平気取りの男が江戸に下って吉原の遊女と馴染み、後朝の別れを惜しんで、扇をかざして獅子舞を舞う内容。獅子の狂いの乱れに、恋の狂乱を重ねて華やかな手事を展開させる。 手事の途中に砧地が入り、前半部に『三段獅子』の手事の二・三段目を打ち合わせることがある。 |