ジャンル |
地唄・箏曲 新組歌 |
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作曲者 | 吉沢検校(替手も) |
調弦 | 箏:古今調子 |
唄 |
しほの山 さしでの磯に すむ千鳥 君が御代をば 八千代とぞ啼く 淡路島 かよふ千鳥の なく声に いく夜寝ざめぬ 須磨の関守 |
訳詞 |
『古今和歌集 七 詠人しらず』 塩山の、さしでの磯あたりにすんでいる千鳥は、君の齢が永く続くように、寿ぎ祈って啼いている。 『金葉和歌集 四 源兼昌』 明石海峡を渡って、淡路島に飛んで行った来たりする、あの千鳥のもの悲しい鳴き声で、この須磨の関守はいく晩目を覚まして、淋しい思いをしたことであろう。 |
補足 |
新組歌。「古今組」の一つ。 手事物形式により、替手の手付けも吉沢検校。 楽の手と称する前弾が付く。 手事は、マクラ(序)・本手事からなる。 波や千鳥の鳴き声を象徴的に描写する手が用いられることから、マクラを波の部、本手事を千鳥の部ということもある。 |