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不祥組
[フショウグミ]

ジャンル	地唄・箏曲 三味線組歌 表組
作曲者	石村検校？虎沢検校？
調弦	本調子
唄	一　若（わか）いが不祥（ふしょう）で、負（お）ひ参（まい）らせうかノ、ン背戸柴垣（せどしばがき）の、 　　破（やぶ）れたを。 二　思（おも）ふまいとの、イヨ鉦（かね）を、イヨちんからころりと、 　　打（う）てばン罰（ばち）やら、猶思（なおおも）はるる。 三　あの君様（きみさま）は、雪解（ゆきげ）のイヨ嵐（あらし）、ンそよそよ吹（ふ）けば、 　　消（き）え消（ぎ）えと。 四　橋（はし）に我（わ）が身（み）を、投（な）げかけて、イヨエイ渡（わた）らせうよノ、 　　とろとろとろとろ、とろとろとろとろとろ、ヤレ渡（わた）らせう。 五　月（つき）の夜（よ）に打（う）つ、砧（きぬた）の音（おと）は、はらはらほろほろ、はらほろと、 　　待（ま）たせては、ソレ驚（おどろ）く夜（よ）も、夜（よ）もあるに、独（ひと）り寝（ね）よとは、 　　何事（なにごと）ぞ、思（おも）はざな来（き）そ、増（ま）す花狂（はなぐる）ひ、せうずもの、わざくれ。 六　わざと来（こ）んとは、仰（おしや）れども、真実思（しんじつおも）へば、恥（はじ）も人目（ひとめ）も、 　　思（おも）はくも、思（おも）ひ出（だ）されぬものぢゃもの、 　　エイしかしながら、イヨ君（きみ）はただ、増（ま）す花（はな）のあるゆゑ。 七　十七八（じゆうひちはち）は、ンエころり、ソレ長押（なげし）の埃（ほこり）、ヤヨ皆殿達（みなとのたち）の、 　　ソレ皆殿達（みなとのたち）の、ヤヨ目（め）に入（い）りた、目（め）に入（い）りたらば、 　　ヤヨ目（め）に入（い）りたらば、ンエころり、ソレ薬師（やくし）へ籠（こも）り、 　　ヤヨ薬師（やくし）の前（まえ）で、ソレ薬師（やくし）の前（まえ）で、ヤヨ目療治（めぐすし）しょ、 　　目療治（めぐすし）しょヤヨ。

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