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梅の宿
[ウメノヤド]

ジャンル 地唄・箏曲
手事物
作曲者 菊岡検校 箏手付け:八重崎検校
作詞 村上松領
調弦 三絃:本調子 ― 二上り
箏:半雲井調子 ― 平調子
  糸竹の、世々ふしなれし鶯の、声の調べも新玉の、
  幾春霞立つなこそ、いろ白妙に匂ふらめ、
  梅咲く宿や、千代ならん、梅咲く宿や千代ならん。
訳詞 管弦の調べに、いつも節なれている鶯の声が、新玉の春を奏でてくれる。あちこちに春霞が立たないでくれたなら、白妙の梅が匂うことであろうものを。梅の花咲く家は、永く栄えがあるであろう。
補足 京風手事物。
地歌・箏曲の作詞者として活躍した塩崎くら女の六十の賀の祝いに贈った歌詞とも言われ、鶯の宿る梅の木に寄せて長寿を祝い願う祝戯曲。
手事はマクラがなく、チラシが付く。
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